会えない時のための言葉

ジムキャリーの映画、トゥルーマンショーが好きで何回も見た。

終盤の、船が世界の果ての壁にぶつかるシーンが一番好き。あの色。

トゥルーマンは階段を上がって扉を開けて出ていき、あのヒロインは階段を駆け下りて扉から飛び出して二人の目線の高さが再び合うのだろうな。

この前ドイツ語吹き替えで見たときはなんて説明っぽいんだって思ったけど、次に英語で見たら抑揚があって感情的ではあるけどみんな早口でポソポソ喋るのが不機嫌に見えてびっくりした。言語によってこんなに見え方が変わるのね。メリルの表情の不穏さよ。彼女、せっかくビックプロジェクトのヒロインに抜擢されたのに、その少し前から主人公には思い人がいたのが改めてかわいそう。トゥルーマンが地下で誰を思っているのかも知ってたんだろうな。あの写真の指はせめてもの仕返しだったのかもしれない。美しい自分に気づかない彼をおそらく愚かに思っていたのだろう。

隣の会社も病院も、トゥルーマンの目に映らない瞬間でもエキストラがスタンバイしてるってすごい。でもあの張りぼてのエレベーターでは、経済はあの中では回りきっていないんじゃないか。

回転ドア、車のロータリー、運転できるバス運転手、できない運転手、ネガティブキャンペーンの旅行代理店、素人のドクター、コントロールされている天気、伸びる芝生、シルビアのカーディガン

番組が終わると秒でチャンネル変えられるのすごく嫌だな。